星に願いを
普通の会社の普通の休憩室。
今日も普通の会社員、波野と只野が雑談しています。
波野人「お疲れ!!」
只野人「お疲れ様。」
波野人「時々流星群って話題になるでしょ?」
只野人「そうだね。おうし座流星群とか、なんとか座流星群とか。」
波野人「そうそう!今度は何座流星群がくるのかな?」
只野人「4月のこと座かな。」
波野人「うわ~・・・。即答・・・。」
只野人「・・・聞いたくせに。」
波野人「4月の何日?」
只野人「22日~23日辺りらしいけど、あまりたくさんは流れ星見れないかもって。」
波野人「え~!!それじゃ困るんだよな~。」
只野人「なんで?」
波野人「もちろん願い事があるからだよ!」
只野人「流れ星が流れてる間に願い事を言うってやつ?」
波野人「そうそう!!」
只野人「何をお願いするの?」
波野人「教えない♪」
只野人「いや、別にそこまで興味もないからいいけど。」
波野人「あ~、ごめん!聞いて聞いて!!」
只野人「・・・。」
波野人「宝くじ当たりますように!!」
只野人「聞いてないけど?」
波野人「・・・。」
只野人「でもさ、流れ星ってなんで発生するか知ってる?」
波野人「なんか燃えてるんじゃないの?」
只野人「うん。宇宙の塵。」
波野人「塵?そんなのが燃えるの?」
只野人「普通に見える流れ星は宇宙空間にある数ミリ単位くらいの塵が、地球の大気に突っ込んだ時に起こる摩擦でとんでもない高温になって、その時に発生する光が流れ星。」
波野人「そうなんだ。」
只野人「らしいよ。」
波野人「へ~・・・。塵が燃えてるとこに願い事しても叶わなさそうだなぁ~。」
只野人「宇宙空間漂ってた物質が最後に放つエネルギーなんだからご利益あるかもよ?」
波野人「でも塵って言われるとなんだかな~。」
只野人「その前に、流れ星が見えてる間に願い事言える?」
波野人「そうなんだよね!!早すぎる!!」
只野人「ほぼ無理でしょ?大体どこに発生するか分からないものを探しながら、見つけた瞬間願い事を言うわけでしょ?しかも、見える時間なんか1秒にも満たないくらいだし。」
波野人「もうちょっと長く見えてくれたらいいのにね!!」
只野人「いや・・・。あまり長いのはダメでしょ。」
波野人「なんで?願い事ゆっくり言えるじゃん!!」
只野人「普段は数ミリの塵が燃え尽きる時に光るわけでしょ?じゃあ、光が長いってことは長い時間燃えるわけでしょ?」
波野人「うん。」
只野人「塵がでかいわけでしょ?」
波野人「まぁ、そうだよね。」
只野人「そんなに長時間光る塵ってちゃんと全部燃え尽きるの?」
波野人「!?・・・隕石・・・。」
只野人「うん。激しく長時間光る流れ星ってことは、地表まで降ってくる可能性高いよね。」
波野人「それはちょっと・・・。」
只野人「君だけに直撃するなら構わないけどね。」
波野人「・・・。」
只野人「でも、アメリカで実際に家の屋根突き破って、人に当たったって記録もあるみたいだよ。ほんとかウソかは分からないけど。他にも色々な国で隕石が当たったとかって記録あるみたいだから、冗談では済まないかもよ?」
波野人「え~・・・・。怖いね。」
只野人「予測できるんなら避けたり逃げたりできるけど、当たるかどうかなんて運だよね。」
波野人「確かに・・・。」
只野人「まぁ、そんなことに怯えてても生活できないし、当たったら当たった時って、あきらめた方がいいんじゃない?」
波野人「でもさ、アルマゲドンとかだと落下予測してなかったっけ?」
只野人「あれはでかすぎるでしょ・・・。そこそこでかい塵とかまで把握するのは無理だと思うけど。」
波野人「そうか~・・・。じゃあ、光がでかくてなかなか消えない流れ星見つけたらダッシュで逃げよう!!」
只野人「君の脚で逃げ切れるくらいなら怖くもなんともないよね。」
波野人「・・・。」
只野人「さて、仕事仕事。」