5、未来の話

普通の会社の普通の休憩室。
今日も普通の会社員、波野と只野が雑談しています。

波野人 「只野君、お疲れ様!」

只野人 「お疲れ様。」

波野人 「ねぇねぇ、未来の世界ってどうなるんだろうね?」

只野人 「唐突に何を。」

波野人 「いや、最近ネットとか見てると色々書いてあるじゃない?」

只野人 「例えば?」

波野人 「何か、産業革命がどうとか、AIで仕事が激減するとか、労働力不足で外国人が超増えるとか。他にも色々!!」

只野人 「なるほど。」

波野人 「それで将来がどうなるのか気になってるんだよ。」

只野人 「出生率が最低を記録した上に、亡くなる人の数は最高を記録したみたいだしね。」

波野人 「年金なんかもらえなくなるんじゃないかな?」

只野人 「全くもらえないことはないと思うけど、額が減ったり、もらえる歳が70歳からになったりとかはありそうな気がする。」

波野人 「昔は、5人の若者が1人の老人を支えてたんでしょ?」

只野人 「そうみたいだね。今は分母より分子の方が大きくなってきてるとか。」

波野人 「潰れちゃうじゃん!」

只野人 「その分を補填するために税金増えたり、国の借金が増えたりとかね。」

波野人 「それでさ、人が足りないから機械化を進めたら、AIが暴走してターミネーターみたいな世界になったりして!!」

只野人 「ないと言い切れないのが怖い。」

波野人 「でしょ?でしょ?」

只野人 「それにしても、今日はどうしたの?未来の心配なんかするような人じゃないじゃない?」

波野人 「ひどくないですか?」

只野人 「食堂のからあげの大きさが不公平とか、足の爪に詰まってるごみのにおいがくせになるとか、そんな話がメインじゃない?」

波野人 「・・・。」

只野人 「でも、色々変わっていきそうだよね。」

波野人 「車が空飛んだりするのかな?」

只野人 「作ろうとしてる会社はあるんじゃなかったかな?」

波野人 「乗ってみたい!!」

只野人 「僕はしばらく様子を見たい。」

波野人 「なんで?」

只野人 「自家用車が増えだした時のことを聞いたことがある。今より全然台数も少ないのに、交通事故の件数はかなり多かったって。」

波野人 「空で・・・。」

只野人 「死ぬよね?」

波野人 「・・・死ぬね。」

只野人 「エアバッグの代わりに、パラシュートかな。」

波野人 「戦闘機みたいにシートごとボン?」

只野人 「そうだね。」

波野人 「運転してたら遠くでパラシュートと黒煙が見えるとか?」

只野人 「嫌な画だ。」

波野人 「・・・。」

只野人 「でも、技術の進歩ってすごいから、意外と早いかもね。」

波野人 「空飛ぶ車?」

只野人 「うん。だって、高校生くらいまではポケベル流行ってたのに、一気に携帯になって、あっという間にスマホになった。全く想像してなかった。パソコンだって、ハードディスク2GBとかだったのに今は単位が違うもん。」

波野人 「薄いし軽いしね!!」

只野人 「そう考えると、今が過渡期なのかもしれないなって思えなくもないよね。人が道具を使うようになって、火を使うようになって、金属を使えるようになって、蒸気機関を使い始めて、電気を使えるようになって、原子力にまで手を出して。」

波野人 「次はどうなるんだろうね??」

只野人 「AIが知識を蓄えて、人が命令しなくても勝手に色んなことをできるようになったらターミネーターもありえない話じゃないような気がしてくる。」

波野人 「ドラえもん作って欲しいな!!」

只野人 「君らしい発言をありがとう。」

波野人 「どういたしまして!!」

只野人 「別に褒めてないけど。」

波野人 「・・・。」

只野人 「さて、仕事仕事。」