3、節分

普通の会社の普通の休憩室。

今日も普通の会社員、波野と只野が雑談しています。

 

波野人「お疲れ!!」

只野人「お疲れさま。」

波野人「ねぇねぇ!!そろそろ節分だよね?」

 

只野人「そうだね。」

波野人「もし僕に子供がいたら、鬼のお面かぶって喜んで豆ぶつけられるのにな!!」

只野人「まずは嫁さん見つけないとね。」

波野人「・・・うん。とりあえず、今年の2月3日は一人静かに歳の数だけ豆を食べることにするよ。あと、恵方巻を食べよう!」

 

只野人「今年の節分は2月2日だよ?」

波野人「え?節分は2月3日でしょ?」

只野人「いや、今年は違うよ。」

波野人「なんで?生まれてから今までずっと2月3日だよ?」

只野人「今年は違うんだってば。」

 

波野人「そんなことあるの!?だって節分だよ?2月3日でしょ?」

只野人「節分の定義は立春の前日なんだけど、今年は立春が2月3日だからだよ。」

波野人「え?じゃあ、僕が生まれてから去年までは立春が2月4日だったの?」

只野人「うん。」

波野人「なんで変わるの?祝日みたいなもんじゃないの?」

 

只野人「冬至とか夏至とか知ってるよね?」

波野人「風呂にゆず入れる日だよね?」

只野人「うん。冬至ね。」

波野人「それがどうしたの?」

只野人「その冬至とか夏至とかってのは一年を24等分したものの内の一つなんだけど、これは国立天文台が星の動きを観測しながら決めることらしいんだよね。で、一年は何日?」

波野人「365日。・・・当たり前でしょ?」

只野人「正確には365日よりも少し多いんだってさ。」

 

波野人「え?どういうこと?」

只野人「うるう年は知ってるよね?」

波野人「2月29日がある年でしょ?」

只野人「そうそう。なんであるか知ってる?」

波野人「考えたこともない。」

 

只野人「1年が365日ちょうどじゃないのに、1年を365日で計算し続けたらずれるでしょ?」

波野人「それは確かに。」

只野人「その調整してるらしいよ?」

波野人「・・・そうなんだ。え?でも、それと節分が関係あるの?」

只野人「だから、1年が365日ちょうどじゃないから、一年を24等分してる24節気ってのも時々ずれるらしいよ。その24節気の内の一つが立春だからその前日って決められてる節分もずれる。」

 

波野人「時々って、どのくらい時々なわけ?」

只野人「今回は124年ぶりなんだってさ。」

波野人「124年!?うるう年は4年に一回くるのに?」

只野人「僕に言われてもね。」

波野人「そうなんだ・・・。じゃあ、今年は2月2日に豆まいて、豆食って、恵方巻を黙って食べるわけか。」

 

只野人「まぁ、そうだよね。」

波野人「今年の恵方ってどっち?」

只野人「南南東らしいよ。」

波野人「鎹烏(かすがいがらす)が告げる方角だ!!!」

只野人「・・・。」

 

波野人「鬼滅の刃知らないの?」

只野人「・・・。」

 

波野人「これだけ話題になってるのに知らないなんて!!」

只野人「・・・。」

 

波野人「映画の興行収入なんて凄まじいんだよ?」

只野人「・・・。」

 

波野人「もうちょっと流行りものにも興味を持たないといけないと思うけどな~?」

只野人「・・・。」

 

波野人「確かに只野君は色々知ってるけど、こういうの疎いんだね~!」

只野人「・・・。」

 

波野人「大体いつも僕より知ってるけど、ジャンルによっては僕の方が知ってることがあっても仕方ないか♪」

 

 

只野人「・・・全集中すればいいのかな?」

 

 

波野人「!?」

只野人「さて、仕事仕事。」